理事長挨拶

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理事長挨拶 近畿大学医学部整形外科 教授 柿木良介

理事長柿木良介

マイクロサージャリーとは、裸眼で縫合が困難な微小な血管,神経を手術用顕微鏡で縫合する手技を含む手術のことです。一般社団法人日本マイクロサージャリー学会は、マイクロサージャリーを行なう主に整形外科医,形成外科医によって構成され,現在の会員数は約1500名あまりです。マイクロサージャリーの発展には、日本が強く関わってきました。その最初は、1965年に奈良医科大学で玉井進名誉教授が、世界で初めて顕微鏡下に母指再接着を成功されたことに始まると言っても過言ではありません。この技術は研究会や学会、技術講習会で,日本中,世界中の外科医に伝授され,全世界に広まりました。学会活動としては、1974年に第1回日本マイクロサージャリー研究会が開催され、1987年には日本マイクロサージャリー学会となり、2019年には、第44回日本マイクロサージャリー学会が開催されるに至りました。また世界では、2001年にInternational Microsurgery SocietyとInternational Society for Microsurgeryが統合され、World Society for Reconstructive Microsurgery (WSRM)が結成され,2009年には第5回WSRMが沖縄で開催されました。現在WSRMには、その下部組織として,北米,南米、アジア太平洋,ヨーロッパ各地域のマイクロサージャリー学会があり,そのなかに各国のマイクロサージャリー学会が加入しています。2020年11月には、アジア太平洋マイクロサージャリー学会学術集会の日本での開催が決まっています。

 最初は切断指再接着術から始まったマイクロサージャリーですが、足趾を使った手指の再建、背部、大腿からの筋肉,皮膚,神経を含めた組織移植による悪性腫瘍切除後の頭頚部、腹壁の再建,上肢の神経麻痺の再建へと進化し,さらに最近では高性能手術用顕微鏡の出現で、直径0.3mm程度の血管を縫合するスーパーマイクロサージャリーと呼ばれる技術も開発され,指尖部の再接着、リンパ管縫合によるリンパ浮腫の治療、perforator flapとよばれる侵襲のすくないflapの開発に応用され,その技術は飛躍的に向上しています。このようにマイクロサージャリー技術は,現代医学の高い技術水準の一翼を担う重要な手術手技の一つです。

 本学会では、マイクロサージャリーの技術講習会の開催,international traveling fellowshipによる短期留学制度の創設,学会誌からの優秀論文賞の表彰など,マイクロサージャリーの技術向上,若手医師の教育に貢献してまいりました。しかし近年マイクロサージャリーに対しては,その習得には、他の手術手技に比べ時間を要する事、手術手技の難易度の高さ、長い手術時間等の理由で敬遠されがちで、会員数もほぼ横ばい状態が続いております。私は第14代目の理事長として、マイクロサージャリー技術の向上,若手マイクロサージャンの育成に加えて、保険制度上での手術手技料の正当な評価をめざし、この学会のますますの興盛と会員の増加に貢献したいと考えております。皆様のご指導、ご協力を切にお願い申し上げます。

一般社団法人日本マイクロサージャリー学会

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